無実を訴え59年!狭山は私たちの人生
ひとりのお年寄りが、59年もの長きにわたって、身に覚えのない「殺人犯」にされ、今も無実を叫びつづけていることを御存知でしょうか。
埼玉県狭山市の被差別部落に、石川一雄さんは、83年前に生まれました。その狭山市で、1963年5月1日、女子高校生・中田善枝さんが、「誘拐」・殺害される事件が発生しました。この時、警察は「身代金」を取りに来た犯人を、目の前で取り逃がす大失態をおかしました。
その直前に、東京で「吉展ちゃん事件」がおき、警察は身代金ごと犯人を取り逃がしています。警察の威信はグラグラ、当時の警察庁長官の首はとび、国家公安委員長が「必ず生きた犯人をつかまえろ」と号令する国家レベルの治安問題になりました。
そこから、狭山市内の被差別部落に対する、絨毯爆撃のような見込み捜査が行われ、「部落ならやりかねない」という、根も葉もない恐ろしい風評がふりまかれました。
5月23日、石川一雄さんは、別件逮捕されました。孤立無援にありながら、1月以上も無実を主張してがんばりましたが、「お前がしらを切りとおすなら、兄をしょっぴくぞ」という悪魔の恫喝のまえに、ついにうその「自白」におちてしまいました。
以来59年。石川一雄さんは、「殺人犯」の汚名を着せられ、1964年第一審死刑、1974年第二審無期懲役、1977年最高裁で確定、31年7カ月の獄中生活の末に1994年に仮出獄してもなお、見えない手錠に縛られて生きています。
今度こそ鑑定人尋問・事実調べを
現在3回目の再審請求を申し立て、いらい異例の16年が経過しています。この第3次再審請求で、255点におよぶ石川さん無実の新証拠が出されました。
「ゴッホの絵に隠されていた黒猫」の発見で有名な下山進博士は、被害者のもので、石川さん家の家宅捜索で発見したとされ、石川=犯人の決め手としてきた万年筆は、実はニセモノで、警察が捏造したものであるという、決定的な新証拠を提出しました。下山博士が万年筆のインクの色素や、元素を鑑定した結果、それが証明されたのです。
東京高等裁判所は、この1点をとっても、ただちに下山博士の鑑定人尋問を行い、事件を洗いなおさなければなりません。ところが、事実調べをするという当然のことが、狭山事件では第二審いらい48年間、ただの一度も行われていません。
第3次再審もクライマックスを迎えました。8月29日、弁護側から事実調べが請求され、裁判所の判断が年内か来春にも出される段階にきました。今度こそ、鑑定人尋問・事実調べを行わせ、裁判所に正義の判断をさせねばなりません。
しかし、これまでの支援だけでは、この権力犯罪を打ち破るには足りません。支援を何倍にもして、裁判所を包囲・監視する大きな世論が必要です。狭山事件の再審を開くために、あなたもこの場に参加してください。
狭山大運動(略称)でのとりくみ
・鑑定人尋問を要求するハガキ運動 ・東京高裁への要請行動や東京高裁前行動
・現地調査、石川さん夫妻との交流 ・会報、ホームページなど情報発信
・各地での学習会や集会、街頭宣伝 ほか
狭山事件の再審を実現する大運動
共同代表 長谷川直彦(弁護士) 本田豊(部落史研究家)
連 絡 先 東日本
〒105-0003
東京都港区西新橋1-9-8 南佐久間ビル2階 むさん法律事務所内
℡090-1118-6274(井橋)
西日本
〒577-0809
大阪府東大阪市永和2-14-11 松平要議員事務所内
℡ 090-9283-2230(楠木)
Mail sayamajiken_koukoku@yahoo.co.jp
狭山事件の再審を実現する大運動(略称・狭山大運動)は、石川一雄さんへの事実調べ、再審をかちとるために、今年5月、狭山意見広告を引き継いで生まれました。
1974年10・31、石川さんを無期懲役とした寺尾判決から、48年をむかえます。折しも、狭山事件の第3次再審では、弁護団から事実調べ請求が8月に出され、これに対し、検察側の意見ももうじき出されるものと察せられ、再審の門を開くかどうか、
正念場の日々を迎えています。
狭山大運動では、8月、9月と東京高裁への要請行動・高裁前行動にとりくみ、全国ハガキ運動にもとりくんできました。また、全国各地で、住民運動と連携し、東京高裁を包囲・監視する世論形成に挑戦しています。裁判所を動かし、実際に事実調べ・再審を実現するには、既成の団体をはるかに超えた、大きな力が必要です。
そうした運動の原動力は、やはり、石川さんの無実、権力の差別犯罪を一から学習することです。そのために、来る10月30日(日曜日)、狭山事件の現地調査を企画しました。過去に経験した人も、はじめての人も、狭山事件の原風景をみずからの足で追体験し、再審実現への思いを新たにしましょう。
なお、翌日10・31には、東京高裁への要請行動を行います。
現地調査 10・30(日曜日)
午前11時 狭山市駅(西武新宿線)東口集合~午後1時まで現地調査
新宿から急行で約1時間
現地集会
午後1時 狭山市産業労働センター
狭山市駅西口の目の前、セブンイレブンの隣り
集会企画
長谷川直彦さん(弁護士・共同代表)のあいさつ
狭山事件のおさらい
本田豊さん(部落史研究家・共同代表)のお話し「狭山の部落史」
参加者からの発言、アピール ほか
参加費 1000円(昼食、資料代こみ)
★10・31 要請行動 正午、東京高裁前
狭山事件の再審を実現する大運動連絡先
東京都港区西新橋1-9-8 南佐久間ビル2階 むさん法律事務所内 ℡090-1118-6274
大阪府東大阪市永和2-14-11 松平要議員事務所内 ℡090-9283-2230
2022年5月8日㈰毎日新聞朝刊に意見広告が掲載されました。ご賛同いただいた皆様、本当にありがとうございました。
☆意見広告(2022年5月8日)をご覧いただいた皆様へ
アンケートにご協力ください。今後のとりくみの参考にさせていただきます。
九州・狭山意見広告報告集会のご案内
2022年7月10日(日)14時~、福岡市・大手門パインビル2階ホール
意見広告に関するアンケート結果
(2022年5月19日現在)
■狭山事件や再審に向けてのとりくみについて、ご意見があればお書きください。
(22 件の回答)
◇脅迫じょうの筆跡で石川さんの無実は明らかです。
◇先日、西光寺の清原住職と、話し合いました。住職は石川一雄さんが、生きている間に何としても、再審を開きたいと話されました。
◇本ホームページの内容について、客観的な判断を読者に求めるなら、裁判の判決の要点も載せても良いと思う。判決の内容と再審を求める意見が比較できるとより説得力が増すと思います。
◇真犯人を特定するのが、一番の方法ですが、それはもう無理なのでしょうね❓️昔、この事件について書かれた本を読みましたが、井戸に飛び込んで自殺した血液型B型の男性が真犯人ではないかと、当時私は思いました。その男性は既に白だと分かっているのですか❓️
とにかく、裁判所はしっかり本来の仕事をやって欲しいものです。
◇高校の「公共」等の中で,人権について考えるための題材として扱うよう,高教組等に働きかけるのも,よいのではないかと思います。
◇この事件に限らず国は道徳的過ちを正そうとする姿勢が見られない場合が多数ある。
◇国民から信用されていない率が他国に比較して突出している。それが自殺率の高さやいじめ、凶悪事件等の原因の一部となっている可能性がある。
◇冤罪の責任逃れを卑怯で許せないと思う。
◇とにかく世論を盛り上げること
◇広告を拝見しまして、驚きとショックで涙が出ました。こんなことが罷り通っていたとは、、、言葉がございません。
◇足利も勝ちました。闘い続けましょう!
◇狭山事件について知らない事がおおい。私は 無実だとおもっていたのでとっくに再審が行われたとおもっていました。
◇いま 狭山事件で検索すると(グーグル) 2017年の記事が先にでてきます。最近は検索が上位になるような仕組みでHPづくりをする必要があるようです。(もっとも 最近はSNSが隆盛でこちらの事情はまったっく知りません)。その意味で 広告は力があるとおもいます。毎日の全二面記事には びっくりしました。その前の 朝日の一面全面記事は記憶にありません。
◇健闘をいのります。
◇ネットにての署名活動があれば より広まるのではないでしょうか
◇第二次再審請求の際、弁護団の依頼を受けて、佐野屋横の目撃証言に関する再現実験を行い、鑑定書を提出いたしました。このときも、最高裁は鑑定人尋問・事実調べもせずに請求を棄却しております。最高裁は今度こそ、鑑定人尋問・事実調べをするべきだと思います。
◇石川さんが元気な内に、再審を実現させて上げて下さい。
◇1976年に解放出版社から発行された『石川さんは無実だー狭山裁判の真相ー』を読んで以来、様々な方が著作物とうで訴えているにも拘らず石川さんの再審が未だに行われていないことに憤りを感じておりました。
◇石川さんがご高齢になられ、お身体への心配もますます募ります。かつては闇に葬られる事や不可能であったことでも現在の日常にある様々な媒体を用いて公にし、多くの方々へ事件を知っていただくことができるかもしれません。
◇どうか1日も早く再審が可能になりますように。そして石川さんが僅かでも人生に於いて幸せな日常生活を送れますようにと願って止みません。
◇本日の新聞意見広告を掲載してくださいました関係者の皆様、本当に有難うございました。
◇意見広告にある沖縄の知花さん、お名前が違うように思います。✖晶一 → 〇昌一
◇ネットで署名もできるので、それだったら知り合いにも拡散できると思う。
◇大きな力を動かすのは大変なことと思いますが、正しい人が幸せになれる世の中になるよう応援しています。
◇完全無罪を勝ち取れることを信じています。石川さんは無実です。
◇映画上映で知ってもらう事、署名などでしたらぜひさせていただきたいです!
◇この時代は冤罪事件が多いのは、当時の警察の姿勢に問題が有ったと思われます。速く解決しようと焦り、被差別部落への偏見で見込み捜査をしており、脅迫と思える脅し文句で犯人に仕立てあげているのは、警察の怠慢であり、人としてやっては、いけない事であり常識と考えます。
◇40年前にも再審要請運動に関わっていました。是非頑張ってください。
5月8日、全国紙において、第2次狭山意見広告が掲載されます。5月22日には、東京・日比谷図書文化館において、報告集会が開催されます。その場で、狭山再審を求める、新たな人民運動が結成されます。
無実を訴え59年!狭山は私たちの人生
ひとりのお年寄りが、59年もの長きにわたって、身に覚えのない「殺人犯」にされ、今も無実を叫びつづけていることを御存知でしょうか。
83年前、埼玉県狭山市の被差別部落に、石川一雄さんは生まれました。その狭山市で、1963年5月1日、女子高校生・中田善枝さんが、「誘拐」・殺害される事件が発生しました。この時、警察は「身代金」を取りに来た犯人を、目の前で取り逃がす大失態をおかしました。
その直前に、東京で「吉展ちゃん事件」がおき、警察は身代金ごと犯人を取り逃がしています。警察の威信はグラグラ、当時の警察庁長官の首はとび、国家公安委員長が「必ず生きた犯人をつかまえろ」と号令する国家レベルの治安問題になりました。
そこから、狭山市内の被差別部落に対する、絨毯爆撃のような見込み捜査が行われました。「部落ならやりかねない」という、根も葉もない恐ろしい風評がふりまかれました。
5月23日、石川一雄さんは、別件逮捕されました。孤立無援にありながら、1月以上も無実を主張してがんばりました。しかし、「お前がしらを切りとおすなら、兄をしょっぴくぞ」という悪魔の恫喝のまえに、ついにうその「自白」におちてしまいました。
以来59年。石川一雄さんは、「殺人犯」の汚名を着せられ、1964年第一審死刑、1974年第二審無期懲役、1977年最高裁で確定、31年7カ月の獄中生活の末に1994年に仮出獄してもなお、見えない手錠に縛られて生きています。
今度こそ鑑定人尋問・事実調べを
現在3回目の再審請求を申し立て、いらい異例の16年が経過しています。この第3次再審請求で、246点におよぶ石川さん無実の新証拠が出されました。
「ゴッホの絵に隠されていた黒猫」の発見で有名な下山進博士は、被害者のもので、石川さん家の家宅捜索で発見したとされ、石川=犯人の決め手としてきた万年筆は、実はニセモノで、警察が捏造したものであるという、決定的な新証拠を提出しました。下山博士が万年筆のインクの色素や、元素を鑑定した結果、それが証明されたのです。
東京高等裁判所は、この1点をとっても、ただちに下山博士の鑑定人尋問を行い、事件を洗いなおさなければなりません。ところが、事実調べをするという当然のことが、狭山事件では第二審いらい48年間、ただの一度も行われていません。
第3次再審もクライマックスを迎えました。証拠もほぼ出そろって、弁護側から事実調べが請求され、裁判所の判断が年内にも出される段階にきました。今度こそ、鑑定人尋問・事実調べを行わせ、裁判所に正義の判断をさせねばなりません。
しかし、これまでの支援だけでは、この権力犯罪を打ち破るには足りません。支援を何倍にもして、裁判所を包囲・監視する大きな世論が必要です。狭山意見広告運動は、まったくのゼロから、心ある人々のカンパによって大きな広告を実現し、不可能を可能にしています。狭山事件の再審を開くために、あなたもこの場に参加してください。
狭山意見広告報告集会
5月22日(日)12:30 東京・日比谷図書文化館
私、石川一雄は世の中のことを知らないままに長い年月を刑務所に入れられておりました。
私は女子高生を殺していない。
殺人犯というレッテルを貼られたまま、今も苦しんでおります。
真実は法廷の場であきらかになるから、裁判を開いてもらいたい。
石川一雄、81歳。
掲載時期:2020年10月
目 標 額:600万円以上
賛 同 金:個人1口1000円(できれば2口以上)
団体1口5000円(できれば2口以上)
振替口座: 加入者名 『狭山意見広告運動』
口座番号 00960-5-211040
他行からの送金の時は 〇九九店(099)当座0211040
しめきり:2021年9月30日
■よびかけ人■(敬称略・参加順 2022年5月7日現在)
長谷川直彦 弁護士
松平 要 東大阪市議会議員
菅 孝行 評論家
大口 昭彦 弁護士
木幡ますみ 福島県大熊町町会議員
ノジマミカ http://www.facebook.com/sayamajiken管理人
桜井 昌司 布川事件元被告・再審無罪
趙 博 歌手
安次富 浩 海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会共同代表
杉森 弘之 茨城県牛久市議会議員
自治労奈良市従業員労働組合
松田 秀代 沖縄の高江・辺野古につながる奈良の会共同代表
玉浦 勝康 沖縄の高江・辺野古につながる奈良の会共同代表
田村 隆幸 沖縄の高江・辺野古につながる奈良の会事務局長
福岡「SAYAMA」上映実行委員会
家 正治 神戸市外国語大学・姫路獨協大学 名誉教授
知花 昌一 元沖縄反戦地主・真宗大谷派僧侶
金子 和雄 つくば市議会議員
垣沼 陽輔 全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部執行委員長
武 建一 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部執行委員長
広瀬 英司 全日本建設運輸連帯労働組合近畿地区トラック支部執行委員長
色見 勝徳 全日本建設運輸連帯労働組合近畿関西ゼネラル支部執行委員長
中村 益行 熊本県山都町元町会議員、背梁の原生林を守る連絡協議会代表
西田由美子 熊本県山都町町議会議員
小室 等 フォーク歌手
山中 幸男 救援連絡センター事務局長
木村 公一 牧師、大学教員
仲村渠政彦
本田 豊 部落史研究家
荒木 龍昇 福岡市市会議員
青柳 行信 九電テント村
尾池 誠司 狭山事件と人権を考える茨城の会代表・弁護士